第1回定例会 予算特別委員会
平成一四年三月十八日

顧客本意な店づくりで、商店街に活気を! ガンバレ商店街!

個店の工夫・溢れる人・人間力、私はこれが好きなんです。(巣鴨地蔵通商店街にて)

(荒木ひでき) 鼓腹撃壌(こふくげきじょう)という寓話があります。「常に民衆の側にたって政治を行う」という私の大好きな話しです。政治行政に対する大きな問題提起だと思います。今年はたくさんの新年会に出席させて頂き、区民の方に接していろいろな意見を伺うことができました。そして、どこの新年会でもお会いしたのは産業振興課長さんで、そこで課長が話をする内容はとても辛口でした。あなた方がしっかりしないとどうにもならないよ。あとは皆様が一生懸命個性を出して根性出して頑張らなきゃ今の世の中しょうがないんだよと訴えられていたのを聞いて、なかなか気合が入っていて良いなと思いました。同席されていた方もその通りだとおっしゃっていました。先日、NHKスペシャル「製造業再生への挑戦」を見たのですが、そこでも、今元気な企業のビジネスモデルの出発点は顧客の声、経営システムも顧客本意、やっぱりお客様の声だということでした。そこで、産業振興課長に新年会の総括をしていただきたいと思います。

(産業振興課長) 私もいろいろな商店街からお招きを頂いて、お話をさせていただきました。塩辛い話ばかりしてきたことが良かったのか悪かったのかわかりませんが、残念ながら大田区内には、黙っていても人が集まるような商店街はあまりないかなという感じを受けました。そこで自治会や商店街の新年会で、旧態依然の店構えで店の奥でひたすらお客さんが来るのを待っているのではダメじゃないかとか、もう少し顧客本意な店づくりをすべきではないかなど、それが励みになればと思って話して参りました。今、勝ち組といわれている小売店や商店街では、若手や女性の経営者、あるいは前向きで一生懸命取り組んでいる人達が先頭に立っていろいろな工夫をし、活気がある。大山のハッピーロードや尾山台、巣鴨地蔵通商店街・・・いずれも独自のブランドを開発したりして元気でやっているのをまざまざ見ると、商店街に呼ばれた時に言いたくなってしまう。今後とも、大田区内にもそのような商店街が数多くできることを願いながら、私どもも支援していきたいと思っております。

鼓腹撃壌(こふくげきじょう)
そのむかし、聖天子の聞え高い帝堯(ぎょう)のころの物語である。堯は位に即してからこのかたひたすら心を傾けて、天を敬い人を愛する政治をとり行い、天下の人々から慕われた。太平無事の月日がつみかさなって、いつしか50年がすぎた。あまりの平和さに、堯の心にはかえって一抹の不安がきざす。
 「いったい天下はいま本当にうまく治まっているのだろうか?人民たちは本当にわしを天子にいただくことを願っているのだろうか?」
 堯はそのことを自分の目で視、耳で聴いて直接に確かめようと思い立って、ある日のこと、目立たぬ衣服に身をやつし、こっそり町中にしのび出た。
・・・いつしか町はずれまで来てしまっている。ふとかたわらに目をやると、白髪の老百姓がひとり、食べもので口をもごつかせながら、木ごま遊び−撃壌(壌をぶちつけあって勝負をきめる遊び)に夢中のありさま、お腹を叩いて拍子をとりながら、しわがれた声でつぶやくように、ただ楽しげに歌っている。
日が出りゃ せっせと野良仕事、  日ぐれにゃ ねぐらで横になる。
のどの渇きは 井戸掘ってしのぐ、 腹の足しには 田畑のみのり。
天子さまなぞ おいらの暮らしにゃ、  あってもなくても おんなじことさ。
堯の心は隅から隅までパッと明るく晴れ上がった。
「そうか、これでよいのじゃ。人民たちが何の不安もなく鼓腹をうち撃壌をして、自分たちの生活を楽しんでいてくれる。これこそわしの政治がうまくいっている証拠というものじゃわい。」
 宮殿に帰りを急ぐ堯の足どりは、浮き浮きと軽かった(「十八史略」)。


防災対策特別委員会委員長として一言…

今、大田区における防災の緊急課題は、『災害弱者支援組織結成の問題』と、『学校避難所運営協議会の設置問題』の2つです。
現在、区では、防災市民組織を中心として災害弱者支援体制を整えています。自治会、町会の皆様をはじめ地域住民の方々による、防災市民組織を中心とした早急な支援組織作りが必要です。また、災害に弱い立場の方々に対しても、隣近所あるいは地域の皆さんとの普段からの交流など、積極的な行動を問題提起しています。

 学校避難所運営協議会については、区、学校、家庭及び地域などが平常から協力・連絡体制を持ち活動していくことにより、地域の絆を深めていくことを目指します。

 2つの重要課題は防災にとどまらず、全ての諸課題を凝縮した地域活性化の大きな柱になると考えます。私は議員として志願して6年連続防災委員を努めています。衝撃的だった発災9日目、現地体験した地獄絵図のような神戸が、私の頭に残って離れないのです。これからも『逃げないで住む大田区』づくりの為に気合を入れて頑張ります。皆様のご理解、ご協力をお願いしますとともに、ご意見をお聞かせ頂けましたら幸いです。


座右の銘:受けた恩を石にきざむ


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