平成14年第四回定例会 代表質問(50分)
平成14年11月27日

中学生の研究発表に 荒木ひでき、感激!  
〜福祉について考える〜

荒木ひでき  11月15日、『大田環境福祉展2002 −やさしい街と暮らしの見本市、やさしさも循環する− 』に参加をさせて頂きました。このことは、私にとって大きなカルチャーショックであり、多くのことを学ばせて頂いた貴重な時間でありました。商業者としての立場から申せば、出展している方々の熱意と商品に対する工夫、ユニバーサルデザインに非常に特筆すべきものがありました。

環境と福祉と商売、一見、異質で馴染まないようにも感じましたが、それぞれが良い方向に向けて一体化した時、それは最高の商業チャンスになるものだと考えた次第です。これからは、環境や福祉を考えない商品、少しの工夫もない商品は、社会に受け入れられないのだということがよくわかりました。まさに、これからの社会全般に対する問題提起ではないでしょうか。

産業経済部に質問します。環境と福祉。これは、今後の産業の発展にとって大きな課題となると、そして『「環境福祉」産業を発信する大田区』がこれからのコンセプトになるのではないかと考えますが、産業経済部から見た今回の『環境福祉展』の成果と今後の課題についてお答えください。

私は、今後『環境福祉展』が大きく発展し、各分野において真に意義あるものになっていく為には、関係各部局間の連携は絶対に必要不可欠なものだと考えます。今回の『環境福祉展』における各部局間の連携はどうだったのでしょうか。お答えください。

西野区長  ご指摘のとおり、『産業のまちおおた』ということで福祉を通じてこれからの新しい需要を少しでも掘り出して結び付けていきたい、そういう願いもございます。当然のこととして各福祉団体関係者の連帯を十分に意識しながら取り組ませて頂いております。

 産業経済部は産業振興協会を中心としていろいろなお膳立てを行っておりますが、保健福祉部、清掃部などにも協力を求めて出品、ブースの展開を行っております。今後とも、シンポジウムなどを併催しながら、各関係団体との協調をすすめてまいりたい、このように願っております。

荒木ひでき  『環境福祉展』には多くの中学生が参加し、舞台で日頃の『総合学習』の成果を発表していました。実際の発表では同時手話通訳が行われ、パソコンやプロジェクターを駆使した中学生とは思えない本格的な発表でした。その時の発表が、私自身、非常に参考になり、また教えられた内容でしたので、この場を借りて皆さんにも聞いて頂きたいと思います。

生徒さん達は、車イス・白杖・もみじ箱(視野の狭くなるメガネ、重りなどをつけ高齢者の身体的疑似体験をする道具が入った箱)などを実際に体験することによって、自分達の街が身体に障がいのある方にとってどんなところなのか、また実体験を通して、自分たちに一体何が出来るのだろうかといったことを堂々と、時には恥ずかしそうに、これ以上ない真剣さで発表していました。

発表にあった生徒さん達の感想を読ませて頂きます。 

【 車イスに乗った生徒の感想 】 

・ 歩道のデコボコが多い。
・ 目の高さがいつもより低くて恐い。
・ 点字ブロックが意外な障がい。
・ 車イスの目の高さで街を見ると、普段私達が見るのと全然違う街に見えた。
・ 車イスを押すにはかなり力がいる。コントロールが難しい。
・ 歩道と車道の区分けのないところは、車が恐くてムリ。
・ 少しの車イス体験をしただけで疲れた。ずっと乗らなければいけない人の苦労がわかった。
・ 踏切の電車のレールが恐かった。途中で踏切が閉まったらどうするんだ。
・ 踏切の手前の歩道の真ん中に電柱が建っていてびっくりした。

【 白杖体験をした生徒の感想 】

・ 闇の中、頼りになるのは友達の肩と声だけ。
・ 階段を降りる視力障がい者の気持ちがわかった。恐い。

【 もみじ箱体験をした生徒の感想 】

・ 動きにくい。視界が狭い。見にくい。

【 障がい者の方の話を伺って感じた思い 】

・ 私達の理解度の低さ … 障がい者の人達に対して私達が出来ること。
・ 初めて気付いた点字ブロックの一面… 視力障がい者には大切なもの。だけど車イスに乗っている人には障がい。

「障がい者」をひとまとめにして考えていた。1人の障がい者の為にすることが全ての障がい者の為になる訳ではない。私達は全ての障がい者を見てバリアを無くしていかなくてはならない。

・ 放置自転車問題 … 蒲田駅は都内ワーストワン。障がい者にも一般人にとっても通行の邪魔。

【 まとめ 】

私達の考えるバリアフリーとは、『する側』は困っている時に助ける。『される側』は困っている時に助けてもらう。この意識のカベをなくすことだ。助ける、助けられるのも、お互いにとって当たり前のことだ。

私は発表会に参加させて頂き、区議会議員として、大きなうれしい衝撃と申し訳ない衝撃を受けました。うれしい衝撃とは、特に【 まとめ 】の部分です。大田区の中学生はかくも素晴らしいのかと大感激です。申し訳ない衝撃とは、私はこの発表会の最後の方まで、

・ 中学生の『歩道のデコボコが多い』という問題提起には、『全部直したら一体いくらかかると思っているんだろう。区道、都道、国道、色々とややっこしいんだよ』とか。

・ 『歩道の真中辺に電柱が建っている』に対しては、『横にガス管とが通っていて動かせないんじゃないか』とか。

・ 放置自転車問題に対しても、『区も結構一生懸命やっているんだよ』とか。

まるでどこかの区役所のお役人が言いそうな言い訳を、無反省に頭の中で繰り返していたことです。中学生諸君の真摯な態度に気が付いた時、『俺はバカヤローだ』と叫びたくなりました。本来、区議会議員とは街のどんな小さな課題に対してもがっぷり四つに取り組み、問題を提起しそして解決していく。結果を頭の中で予測してこれは〇、これは×などと考えることなどは、区議会議員として区民の皆様に対する背信行為であると考えます。

ここで各部局にわたる質問をします。

この発表会の次の日、中学生が車イス体験をした道を歩いてきましたが、産業プラザ前の京急踏切の歩道部分に電柱が建っているところが三箇所あります。いつも通っている道なのに私は今まで全く気がつきませんでした。確かに大変危険です。このような問題を行政としては把握されているのでしょうか。もし把握しておられるのなら、何ですぐに直さないのでしょうか。お答えを願いたい。さらに、中学生の指摘にあった点字ブロックについて。すなわち、視力障がい者には大切なものだけど、車イスに乗っている人には障がい。このような指摘を突きつけられた時、私には答える術がありませんでした。このような指摘に対して行政としてどう対処していかれるのでしょうか。ぜひお答え頂きたい。

西野区長  京急の踏切近くの電信柱については、早速、東京電力に移設を検討するよう申し入れを致しております。また気が付いたら、その都度、お願いに参上したいと思います。

 車いすを利用される方と点字ブロックの問題ですが、障がいをお持ちになる方同士の要望が競合してうまく調整ができない。こういうことがまま出て参ります。そういう時には、職員が、障がい者団体の皆さんと現場をご一緒に回り改善の方途をどうしたら良いか、伺った意見を参考にしながら地域ごとに改善を進めさせて頂いております。そして、直すべきところは少しでも手直しをしていこう。こういうことは今日でも地道ではありますが続けております。問題なのはやはり、段差解消とか、電柱の移設とか、かなり経費を要する部分が多い訳でございまして、なかなかいっぺんには行かない。私としても歯がゆいところがございますけれども、できるだけ早いうちに手をつけるべきだという認識でおります。今後とも気づいた点、どうぞ遠慮なくご指摘を賜りたいと思います。

荒木ひでき  教育委員会にお尋ねします。この事例は『総合学習』の時間に行ったということです。また、他の中学では、車イスで大森駅から蒲田駅まで電車に乗り、本庁舎まで行き、往復したという話も聞いております。小学校も含めたこういった取り組み事例をお聞かせください。

『総合学習』。私も大変意義のある、生きた授業であると思います。ただ、気になるのが、生徒が自発的に外に出ていく場合。何か機材を借りる場合。どなたか講師に来ていただく場合。また、今後、生徒達がより良い課題に取り組もうとした場合に、予算上の問題からストップがかかるようなことがあり得るのでしょうか。『総合学習』に関する予算措置の現状についてお答え下さい。また、教育委員会としてどのようなバックアップ体制をとっておられるのか、併せてお聞かせ下さい。

教育長  ご質問で福祉を取り上げられましたが、その他にも国際問題や、情報、環境、健康といった分野が典型になりますが、横断的・総合的な課題、それから子供達の興味・関心に基づく課題、あるいは地域や学校の特色に応じた課題などをもとに、各校独自の学習活動を展開しているところでございます。事例につきましては、挙げればきりがございません。各学校の実施状況を教育委員会でまとめております。総合的な学習の時間は新しい活動でございますので、どういう学習効果があるのかということも含めて、総括をしているところでございます。

 予算措置については、総合的な学習は今年度からなのですが、区長にお願いをしまして、特別にお金を頂いております。学校毎に次年度の計画を出してもらいます。その計画に対しては私どもで精査し、学習活動に必要な予算については査定をして、つけております。平成14年度につきましては、一般の教育費とは別枠で総額1,200万円ほど認めて頂いております。これは各校均一というものではなくて、その学校の企画に応じて査定して予算を配当しておりますので、金額は、学校で考えている学習内容によって1つ1つ全部異なって参ります。

荒木ひでき  研究発表の時、区長が真剣な表情で聞いておられました。是非、感想をお聞かせください。また、小中学生が行政に対して提案をした場合、各部局でしっかりと受けとめる体制はとられているのでしょうか。今回の提案の場合、単に発表で終わってしまうのでしょうか。もしもそうだとしたら、それは非常に惜しい話です。行政に対して自分達の体験した疑問を提出するには、どのような手順を踏んだら良いのでしょうか。今回の場合にも、区に対して発表文を提出して頂き、それに対するしっかりとした回答を行う。そうすることが、大田区の将来を担う青少年に対する行政の責任であると考えますがいかがでしょうか。

西野区長  総合学習の発表は、中学生にしては現場に当たりながらそれを報告した、すごい立派な内容だなと感激をして、眺めさせて頂きました。

バリアフリーの提案はどうなるのであろう、聴きっぱなし、発表しっぱなしで終わるのか。各部局にお申し出頂ければ、直すべきものはどんどん直す。学校でまとまった時には教育委員会でも結構ですし、私の方へでも結構でございます。直接お持ち頂ければ、何らかのお答えなり対応をしていきたい、そのように考えております。なにも私に直接でなくても結構で、部局の方へお届いただければ、当然組織として私の方まで上がってくる。そういう状況になっております。そうすると、私はわかる範囲でお答えすることもございますし、担当から直接提案をしてお答えすることもございます。いろいろな手続きを取らせて頂いております。

荒木ひでき  11月22日に行われた新井宿青少対主催のパネルディスカッション、『地域の人、出番です。これなら私にも出来るかな。』に、須藤事務局次長、河野副参事、島崎学務課長の出席を頂きました。主催者・参加者共々、大変喜んでおられました。是非、その時の感想をお聞かせ下さい。

教育委員会事務局次長  夜7時からの会合にもかかわらず100人近い方々がお集まりで、大変熱意を感じました。話の中身そのものも、地域として今後の具体的な取り組みが非常に期待できると、非常に心強く感じました。


どこまで進んだ防災対策、地域一体となって対策を!

荒木ひでき  関東大震災の時、町の人の協力でその地域だけ焼け残った場所があり、それを記念した石碑が今でも付近の小学校に残っているという話が気になって、その地を訪ねてみました。千代田区教育委員会の協力で調べてみると、神田和泉町にある千代田区立和泉小学校に、街を守る人々の誠意を示すように、『防火守護地。この付近一帯は、大正12年9月1日の関東大震災の時に、街の人が一致協力して防災に努めたので出火を免れました。昭和43年4月24日、佐久間小学校地元有志、秋葉原連合町会』という文字を刻んだ大きな記念碑が建っていました。

関東大震災により東京の下町はほぼ全滅、山の手も大きな被害を受けた。東京の賑やかな市街地は見渡す限りの焼け野原。その中に不思議にも焼け残った一部があった。それが佐久間町一帯の約1,600戸の町々でした。ここだけ焼け残ったのは町の人々みんなが力を合わせて、燃えてくる火から街を守ったからでした。地震の約4時間後、神田駅方面から燃えてきた火は、盛んに火の粉を佐久間町に降らせました。この時、街中の人達は逃げるよりもまず火を消そうと集まりました。中でも、木造だった佐久間小学校の屋根に火の粉が入った時は、学童用の机を積んで2階の天井裏に入ってバケツリレーで水をかけ、最後には豆腐をぶつけて火を消しました。こうして約31時間も人々は街を守る努力を続けたのです。もちろんこの活躍は、地震後、素早く老人・子供・女性などを安全な場所に避難させたことや、当時の人々が互いに町内の様子をよく知っていたからこそ出来たことでした。昭和14年、東京府は、佐久間町の一角を『町内協力防火守護の地』として史跡に指定し、戦後、その記念碑が佐久間小学校(現・和泉小学校)内に建ちました。

この前、この話を友人にしたら『荒木さん、安全な場所に避難する方が先だ。現代ではこの例はなじまない話だ。時代遅れな話だ。』と反論されました。確かにそのとおりです。しかし、自分の住んでいる街を守ろうとする心意気。町内の様子をよく知ること。災害に弱い人への思いやり。いつの時代でも語り継がなければならない、大事な大事な事だと思います。

質問します。学校避難所協議会の立ち上げ、そして運営状況は、その後どのようになっているのか、お答え下さい。加えて、災害弱者の方々に対する自治会・町会組織の立ち上げ状況はいかがですか。

11月17日に山王5町会の防災訓練でも、参加者全員が普通救命講習を受け、認定証を取得することが出来ました。その時のキャッチコピーは、『救急車だって一番近いあなたにはかなわない』です。このことに対する防災課の認識をお知らせ下さい。

西野区長  学校避難所協議会は既に全校にできました。今後は、具体的に、ひとたび緊急があった時に、どういうふうに行動するのかというマニュアルを作ってそれを実践してもらう。こういう方向に結び付けていこうということでございます。そして、このマニュアルができたところが16ヶ所、現在、内部で検討して作ろうというところが46ヶ所、4月から11月までに、防災訓練なども含めて取り組んで頂いたところが32ヶ所、こういう具合になっております。いずれにしても徐々に意識を高めて、お互いに助け合おうという方向を模索してまいりたいと考えております。

 災害弱者の組織の立ち上げの現状はどうか。現時点で33組織、そして205の組織が市民防災組織という形で、既にできあがっております。そこの中に弱者対策も考えて頂けるように、呼びかけをしているところでございます。

 最後にご指摘のあった「救急車だって1番近いあなたにはかなわない」。まさにそのとおりでございまして、いずれにしても、隣近所が一番いざという時には頼りになる、そういう近隣関係、人間関係をお作り頂きたい。私も区民の協働というお話をする時には、いつもそのようなことをお話させて頂いております。日常の生活の中にも、そういう発想で人間関係を築いていただければと、このように考えております。


皆さん、さわやか区役所になったと思いますか。

荒木ひでき  先週、区役所2階の食堂で食事をしていた時、隣に座っていた三人連れの中年女性の会話を何気なく聞いておりました。非常にいい話なので、ちょっと紹介させて頂きます。

『ねえねえ、先日ウチのおじいちゃんが区役所に来て訳がわからなくなって困っていたら、若い職員さんがちゃんと3階の窓口まで連れて行ってくれたって感激していたわよ。最近、区役所って変わったわね。私達もわからなくなったら、連れて行ってくれるのかしらネ…』。よくよく話を聞いてみると80歳を超えた父親が何かの手続きをしに1階の高齢福祉課の窓口に行った。しかし、窓口が違うようなので困っていたら、若い女性職員が話を聞いてくれて、3階の介護保健課まで連れて行ってくれた上に、窓口での申し入れもしてくれた。とても嬉しかったと、家に帰って子供のように大喜びで報告したそうです。いつのまにか話に引き込まれてしまった私まで、ついニコニコっとしてしまった、ちょっといい話です。

本庁舎でのお客様への接遇が良くなってきたのは、衆目の一致するところです。反面、ある文化会館での話。あるグループがハイキングに行くのに、文化会館のロビーを待ち合わせの場所にしました。その時、1人が遅れそうになったと。ところが、みんな携帯電話を持っていなかったので、文化会館に電話をして、事情を話し、電話口に呼び出してくれないかとお願いをしたところ、電話はつないでくれたけれども、最後に捨てゼリフ。『あんた、今時、携帯電話持ってないの』。その人は1日、嫌な思いをしたそうです。また、私が経験した区民センターでの話。踊りの発表会で高齢の方が足をくじいて動けなくなった。家の方が車で迎えに来たので、私が受付で事情を話して『車イスを貸してください』と言ったら、私に向かって『そんなのないよ』。名誉の為に言っておきますが、それは区の職員さんではありませんでした。私は議員になって以来、お客様に対する接遇という課題に対して、厳しく提言し続けてきました。商人の家に育った私にとって、お客様に対する心無い職員の横柄な態度は我慢ならないからです。また、大田区の職員全体が大田区の顔であると考えるからです。本庁での『さわやか区役所』実現は、少しずつ成果が出ているようですが、本庁舎以外での成果はまだまだのようです。

私は、本年2月27日の一般質問で、『本年2月5日の川口外務大臣より外務省職員への訓示の中で、「国民の目線で国民と一緒に考える外務省。お客様志向。顧客満足。それが物事全ての考え方の基本にあるべきだと思っております。」と言いきった社会的センス、商人感覚。私が長い間苦悩してきた、行政とは何かという設問に対する明解な答えを見つけました。』と申し述べさせて頂きましたが、ちょうどその頃、大田区でも『さわやか区役所』推進研究会が『さわやか区役所実現の為に』を作成し、この10月、『さわやか区役所』推進委員会による『さわやか区役所を実現するために−さわやか応接マニュアル−基本編 』を発表しました。この冊子は大変読み易くてわかり易い出来映えだと思います。まことに名文。そこで質問します。

『さわやか区役所』推進の取り組みについて、その経緯を述べて下さい。そして、『名文』で終わらせない為にも、今後の具体的な取り組みについてお答え下さい。10月は『さわやか区役所推進強調月間』だったそうですが、その成果をお話下さい。

西野区長  これは、上からああしなさい、こうしなさいというものではなくて、むしろ職員の方からもち上がってきた話として、それを実らせていこう。そういう仕組みで検討会を開き、そして我々はどう区民にサービスしていったら良いのか、それぞれの立場でアドバイスをしたりというようなことはあったと思いますが、主体は職員の方から逆に上がってきた。それをより具体化する。「さわやか区役所」は、まさに改革推進プランの中に入っている行動計画の1つで、昨年度から取り組みはじめたものでございます。そしてその内容は職員自身が考え、行動に結び付けて行く。こういう仕組みで今日まで参りました。研究会の設置であるとか、具体的なサービスをどうするかなどについては、報告書として受け取っております。それらを具体化するのにも、私が「ああしなさい、こうしなさい」ではなくて、検討会・研究会の方から持ち上げて行く、そういう方式でお願いをさせて頂いております。

 本年7月には、職員が自分の職場の自己採点を行っております。本庁だけではございません。あらゆるところにマニュアルを作って、それは全職員の方に流されております。笑顔であいさつをしようとか、あるいは、不慣れなお客様には積極的に声かけをしようよと。何も聞かれないからほっといて良いんだということではなくて、何か用事があってお見えになっているのではないか、そういう意識でお声かけをしなさい、してもらいたい。こういう立場で組まれております。

 10月は強化月間として、蒲田駅のホームから本庁舎の方をご覧頂くと大きな看板が出ていて、自己改革の為には何か見せなくてはいけないという思いと、そういうもので自分を規律していく。職員自身もそういう認識で取り組んでもらおうということで進めさせて頂きました。

 いずれにいたしましても、顧客満足度を少しでも高める、そのため、おいで頂いた方に「どうでしたか」というアンケートを逆にやらせて頂く。そういうことも行って参りたいと思いますし、いまこれはスタートであります。ゴールははるかに遠いところにある。これからも日々努力を継続して頂きたい、また、していくべきだと、このように考えております。


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